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<摂食障害>
ここでは代表的な神経性無食欲症、神経性大食症について述べます。
これらは、いわゆる拒食症、と過食症の
ことです。すなわち、食べることを拒否し、太ることを
極端に恐れ、やせようとするのが拒食症です。
一方、過食症はストレスに
より
過食、嘔吐を繰り返します。過食後は
落ち込むことが多く、連日の過食・嘔吐
により社会生活が送れなくなる
こともあります。
<神経性無食欲症>(anorexia nervosa)
神経性無食欲症の症状は肥満に対する病的恐怖、減量への努力、
ボディーイメージ
のゆがみ、無月経、肥満度BMIが17.5以下が特徴
です。その他
食物に対するこだわ
り(ダイエット、特定の炭水化物
を避ける)、
過活動、寒さに対する不耐性、社会
的孤立等を
認めます。常に食べ物のことを考えており、その証拠として熱心に
レシピ
ーを調べたり、料理をして家族にふるまったりします。
「拒食型」
:最低限の食物摂取と運動
「過食型」:挿話的過食と下剤使用、自己
誘導嘔吐
の2タイプに分けられます。青年期の未婚女性と
若い成人
女性に多く(95%)見られます。
最近では若い男性
にも見られることもあります。
「やせている方が調子がよい」といい過活動となることもあります。
遠方へのサイクリング
・散歩・ジョギング・マラソンなどは好んで行われる運動です。
家中に食べ物を隠し、小物入れにキャンディーを大量に入れて持ち歩きます。
食事中に食べ物をナプキンに捨てたり、ポケットに入れて隠したりします。
また、「大人になりたくない」「性は不潔」などと成熟・女性化拒否を示すこともあります。
性的な発達が心理的社会的に遅れています。
性格的には頑固で、競争心が強く、強迫的で、融通がきかず、完全主義的な点が特徴とされています。
お菓子や下剤、衣服などの強迫的万引きが行われることもあります。
身体的症状:低体温、浮腫、徐脈、低血圧、産毛(新生児のようなうぶげ)、
無月経、心電図変化、骨粗鬆症、白血球減少症、低カリウム血症、
アルカローシス、くぼみのある歯、耳下腺腫脹、手背の傷跡(吐きだこ)
---神経性無食欲症の診断基準---
@BMI=体重(Kg)/身長(m)の二乗が17.5以下である。
A「太りやすい食物」をさけること、自己誘導嘔吐、利尿剤・下剤の乱用、過度の運動が見られる。
B肥満に対する恐怖。やせているのに太っていると考えたり、自分の目標体重を極端に低く設定する。
C視床下部下垂体性腺系を含む広範な内分泌系の障害。女性では無月経、男性では性欲減退。
D思春期の成長の停止
---神経性無食欲症の治療---
行動療法、認知療法、家族療法、精神療法に加えてSSRIなどの抗うつ薬を用いることもあります。
精神療法が効果を示すこともあれば、薬物が中心となることもあります。また、症状が極端で
生命にも影響があると考えられる場合には入院できる専門の医療機関をご紹介いたします。
<神経性大食症 >(bulimia nervosa)
過食を発作的に繰り返し、一方自己の体重のコントロールには強い関心を示します。
多くの場合は過食後に嘔吐を行います。嘔吐すると血漿エンドルフィンが上昇し幸福感を感じると考えられています。
神経性無食欲症よりは年齢はやや高い傾向(20代前半)
にあります。過食は欲求不満の代償行為と考えられています。日中会社などでストレ
スをためて、帰宅後に過食を行うことがしばしば見られます。
夜間に過食を繰り返す場合には夜間大食症候群とも呼ばれます。
---神経性無食欲症の症状・診断基準---
@食べることに没頭し、食物に対し抗しがたい渇望をもつ。短時間に大量の食物を摂取する。
A自己誘導嘔吐、下剤の乱用、大食期と絶食期を交互に繰り返す。食欲減退剤、甲状腺末、利尿剤の使用。
B肥満に対する病的な恐れ。
神経性大食症では神経性無食欲症の既往が認められることがある。
---神経性大食症の治療---
精神的原因を明らかにし、精神療法を行っていきます。薬物療法としてSSRI、抗精神病薬が有効な場合もあります。
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